個人店向けクーポンシステム比較|月額・初期費用・登録の手間で選ぶ

店舗向けのクーポン・販促システムを調べていくと、あることに気づきます。料金を公開していないサービスが多く、公開しているものは月2万円台からという価格帯です。

これはチェーン店を想定した価格設定で、個人経営の店舗の予算とは前提が合いません。この記事では各社の公式サイトで確認できた料金だけを並べ、個人店が実際に選べる範囲を整理します。

先に結論|個人店が確認すべきは3点

機能の多さで比べても判断できません。個人店の場合、見るべきなのは次の3つです。

  1. 月額と初期費用が公開されているか … 非公開のサービスは、そもそも個人店を想定していないことが多い
  2. お客様側に何を求めるか … アプリのインストールや会員登録が必要な方式は、レジで案内が発生する
  3. 月額以外の費用があるか … 決済手数料、オプション料金、サーバー費用が別途かかる場合がある

特に2つ目は見落とされがちです。店側の管理画面がどれだけ使いやすくても、お客様が使ってくれなければ利用率はゼロです。

主要サービスの料金比較

2026年9月5日時点で、各社の公式サイトに記載されている情報をまとめました。

サービス初期費用月額お客様側に必要なこと備考
LINE公式アカウント0円0円 / 5,000円 / 15,000円(税別)友だち追加クーポン機能は無料プランでも利用可。無料は配信が月200通まで
KINCHAKU(SMB)記載なし1,000円デジタルパスの受け取り決済を使う場合は別途5%。14日間の無料トライアルあり
GMOおみせアプリ(ライト)要問い合わせ22,000円〜(税込)専用アプリのインストール別途オプション料金とダウンロード数に応じたサーバー費用
ヨルカ(Yoruca)記載なし「基本料金無料」と記載専用アプリのインストール詳細な料金体系は公式サイトで要確認
Coupolly非公開非公開料金は問い合わせ・見積もり対応
EASY COUPON0円1,000円なし(QRコードを読むだけ)顧客管理・DM配信の機能はなし

この表の EASY COUPON は、当サイトを運営している私たち自身のサービスです。比較の公平性を保つため、他社と同じ項目で並べ、できないことも記載しています。判断は表を見たうえでご自身でなさってください。

金額の表記は各社で税別・税込が統一されていないため、公式サイトの記載どおりに載せています。また料金は改定されることがあるので、契約前には必ず各社の公式ページで最新の金額をご確認ください。

「料金非公開」のサービスが多い理由

調べていて最も多かったのが「要問い合わせ」でした。これには理由があります。

店舗数や機能の組み合わせで見積もりが変わる、つまり1店舗ごとに条件を詰める前提の売り方だからです。営業担当がつき、導入時に設定作業を代行する。そういうモデルであれば、価格を1つに固定できません。

裏を返すと、料金が非公開のサービスは、1店舗だけの個人店を主な顧客として想定していない可能性が高いということです。問い合わせても、想定より高い見積もりが返ってくることが少なくありません。

もちろん問い合わせる価値がないという意味ではありません。ただし個人店の場合、まずは料金が公開されているサービスの中から選ぶことも時間の使い方として効率的かもしれません。

月額のほかに発生するコスト

月額料金だけを比べると判断を誤ります。実際には次の3つが上乗せされます。

① お客様側の手間

金額には表れませんが、最も影響が大きいのがこれです。アプリのインストールや会員登録が必要な方式は、会計のたびにスタッフの案内が発生します。

混雑している時間帯にその説明をする余裕はありません。結果として忙しい日ほど案内されなくなり、クーポンが最も効いてほしい時間に使われないという逆転が起きます。

② 決済手数料

チケット販売や電子決済の機能を併せ持つサービスでは、決済額に対する手数料が別途かかります。KINCHAKUのSMBプランであれば、Stripe決済を使う場合に5%です。

クーポンだけを使いたい店舗にとっては不要なコストになるので、機能を使わない前提なら発生しないかどうかを確認してください。

③ オプション料金とサーバー費用

店舗アプリ型のサービスでは、月額に加えて機能ごとのオプション料金や、アプリのダウンロード数に応じたサーバー費用が発生する場合があります。GMOおみせアプリの料金ページにもその旨が明記されています。

提示された月額が総額とは限らないということです。見積もりを取る際は「これ以外にかかる費用はありますか」と必ず聞いてください。

月額と初期費用だけでなく、「登録の手間」も比べてください。

会員登録を求めない方式なら、お客様側で離脱が起きません。
EASY COUPONを見る(初期費用0円・月額1,000円)

サービス別の特徴

LINE公式アカウント

すでに友だちがいる店舗にとっては第一候補です。公式の料金ページによると、コミュニケーションプランは月額0円で、クーポン機能もこのプランで使えます。

弱点は配信数の上限です。無料プランは月200通までなので、友だちが200人いれば一斉配信1回で枠を使い切ります。また、そもそも友だちがいない段階では配信先がありません。

作成手順はデジタルクーポンの作り方で詳しく解説しています。

KINCHAKU

デジタルパス(スマホの中で管理する会員証・チケット・スタンプカード)を扱うサービスです。公式の料金ページではSMBプランが月額1,000円と公開されており、個人店の予算帯で検討できる数少ないサービスの1つです。

スタンプカード、クーポン、チケットを1つにまとめたい店舗に向いています。決済を使う場合は別途5%の手数料がかかる点だけ確認してください。

GMOおみせアプリ

公式の料金ページによると、ライトプランが月額22,000円(税込)から、スタンダードが55,000円(税込)です。初期費用は要問い合わせとなっています。

自店専用のアプリを持てるため、プッシュ通知や会員機能まで含めて作り込めます。ただし価格帯からして複数店舗を展開している事業者向けで、1店舗の個人店には過剰である可能性が高いです。

ヨルカ(Yoruca)

公式サイトには「基本料金が無料」と記載があります。チケットやスタンプカードをスマホで管理できるサービスです。

ただしトップページに具体的な料金表がなく、チケット販売時の手数料など詳細な条件は確認が必要です。お客様側と店舗側の両方にアプリのインストールが必要な点も、検討時に確認しておいてください。

EASY COUPON(当サイトのサービス)

レジ横に置いたQRコードをお客様が読み取ると、事前に登録した割引額がランダムに表示される仕組みです。初期費用0円、月額1,000円で、お客様側のアプリインストールと会員登録は不要です。

正直に書いておくと、顧客管理とダイレクトメール配信の機能はありません。誰がいつ来店したかを記録して個別に販促する使い方はできません。その機能を持たないことでコストを抑えている設計です。

顧客データを蓄積して分析したい店舗には向きません。会計時に渡すクーポンだけを、手間なく回したい店舗向けです。

目的別の選び方

どれが優れているかではなく、何をしたいかで決まります。

やりたいこと向いている選択肢理由
すでにいる友だちに配信したいLINE公式アカウント配信先が確保されている。無料プランから試せる
スタンプカードも一緒に管理したいKINCHAKU公開料金が個人店の予算帯。機能がまとまっている
自店専用アプリを持ちたいGMOおみせアプリなど複数店舗と予算がある場合に選択肢になる
会計時に渡すだけでいいQRコード型お客様の操作が最も少ない。案内の手間がかからない
顧客データを分析したい顧客管理機能があるサービスQRコード型の多くは顧客情報を持たない

迷ったときの判断材料は「その機能を本当に使うか」です。顧客管理もプッシュ通知もクーポンも全部入りのサービスは魅力的に見えますが、使わない機能の分まで毎月支払うことになります。

個人店の場合、まず1つの目的に絞って安く始め、必要になってから広げるほうが失敗しません。

よくある質問

Q. 無料で使えるサービスはありますか

LINE公式アカウントのコミュニケーションプランは月額0円で、クーポン機能も使えます。配信が月200通までという制限はありますが、友だちが少ない段階なら十分です。

Q. 料金が非公開のサービスは避けるべきですか

避けるべきとまでは言えません。ただし1店舗の個人店を想定していない可能性が高く、問い合わせても予算に合わない見積もりが返ってくることがあります。まずは公開されているものから比較するほうが効率的です。

Q. 複数のサービスを併用してもいいですか

可能です。実際、LINE公式アカウントで来店前に情報を届け、会計時にはQRコード型のクーポンを渡すという組み合わせは役割が重なりません。ただし管理する場所が増えるぶん、続けられるかどうかは慎重に判断してください。

Q. 契約前に確認しておくべきことは

月額以外の費用の有無、お客様側に必要な操作、解約の条件の3つです。特に最低契約期間が設定されているかどうかは、必ず契約前に確認してください。

Q. 導入してから効果が出るまでどのくらいかかりますか

会計時に渡す方式であれば、2回目の来店として現れるのは早くて2週間、多くは1〜2ヶ月後です。判断には3ヶ月分の記録が必要です。

まとめ

個人店向けのクーポンシステムを選ぶとき、比べるべきは機能の数ではありません。

月額と初期費用が公開されているか、お客様に何を求めるか、月額以外に費用が発生しないか。この3点を確認すれば、候補はかなり絞れます。

調べた範囲では、料金を公開していて個人店の予算帯に収まるサービスは多くありませんでした。月2万円台以上の価格帯はチェーン店を想定したもので、1店舗の個人店には過剰であることがほとんどです。

そして機能が多いことは、必ずしも良いことではありません。使わない機能の分も毎月支払うことになるからです。目的を1つに絞って安く始め、必要になってから広げる。これが個人店にとって最も失敗しにくい進め方です。

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