リピーターを増やす接客8選|費用をかけずに今日から変えられること

リピーターを増やす方法を調べると、クーポンやアプリの話が出てきます。ただ、個人店でいちばん効くのは、費用のかからない接客のほうです。
この記事では、会計や提供の場面で今日から変えられる言動を8つ挙げます。どれも道具も費用も要りません。仕組みの話は別記事に分けてあります。
2回目が来ない理由は、料理ではない
初めて来た店に満足しても、多くの人は戻ってきません。理由は味ではなく、その店を思い出すきっかけがないことです。
参考になる調査があります。初めて利用した飲食店について、事前の期待を超えて満足した人の再来店意向は37.5%。一方、期待ほどではなかった人は12.9%でした。
差は約3倍です。逆に言えば、「悪くなかった」では次がありません。そして期待を超えるのは、料理より接客のほうが簡単です。料理は再現に時間がかかりますが、一言はその日から変えられます。
2回目につなげる接客(1回目のお客様へ)
① 注文を1つだけ覚えておく
名前も顔も覚えなくてかまいません。「何を頼んだか」だけを1組ぶん覚えてください。
次に来たときに「前回と同じでいいですか」と聞けます。これだけで、お客様の側には認識されているという事実が残ります。
② 帰り際に「次」の話をする
「ありがとうございました」で終わる会計を、1文だけ長くします。「来週から冬のメニューが始まります」で足ります。
重要なのは、期限と具体性です。「またお越しください」には、来る理由も時期も入っていません。
③ 聞かれていないことを1つ答える
料理を出すときに、聞かれる前に一言足します。「この豆は◯◯産です」「そのままでも、途中で出汁をかけても」。
情報そのものより、この店には話せる人がいると伝わることが効きます。
会計の最後の一言に、もう1つ渡せるものがあると変わります。
レジ横のQRコードを読み取ってもらうと、その場で割引額が表示されます。渡す手間なく「次に来る理由」を渡せます。
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3回目につなげる接客(2回目のお客様へ)
④ 2回目は「同じ」を出す
2回目のお客様に、特別なサービスは要りません。前回と同じ水準を出すことのほうが大事です。
ここで違う体験になると、お客様は「前回はたまたま良かっただけか」と判断します。2回目に必要なのは驚きではなく、再現です。
⑤ 距離を詰めすぎない
2回目で名前を呼んだり、身の上を聞いたりすると引かれます。とくに1人客と、静かに過ごしたい客層では逆効果です。
目安は、お客様から話しかけられた分だけ返す。こちらから一段深く踏み込まないことです。
⑥ 空いている時間に話す
会話は、忙しい時間ではなく店が空いている時間にしてください。混雑時に常連と話し込んでいる店には、新規客が入れません。
常連になってからの接客
⑦ 変化に触れる
「髪切りました?」ではなく、「今日は早いですね」くらいの軽さです。外見より行動のほうが踏み込みすぎません。
常連が離れる理由の大半は不満ではなく、生活の変化です。こちらから追いかける必要はありません。来たときに、いつもどおりでいることのほうが効きます。
⑧ 特別扱いを見せない
常連にだけサービスすること自体は問題ありませんが、他の席から見えないようにしてください。
見えた瞬間に、初めて来た人は「自分は後回しにされる店だ」と受け取ります。常連が増えるほど、新規が入りにくくなる店はこれが原因です。
来店回数ごとの早見表
| 回数 | お客様の状態 | やること | やりがちな失敗 |
|---|---|---|---|
| 1回目 | まだ比較している | 注文を覚える/次の話をする | 距離を詰めすぎる |
| 2回目 | 悪くなかったと感じている | 前回と同じ水準を出す | 2回目だけ特別扱いする |
| 3回目〜 | 選択肢に入った | 覚えていると伝える | 慣れて案内が雑になる |
| 常連 | 習慣になっている | いつもどおりでいる | 他の席から見える特別扱い |
間隔が空いたお客様については、追いかけないでください。忘れられているだけのことが多いので、思い出す手がかりが残っていれば戻ってきます。
やってはいけない接客
毎回サービスする
3回続けると、それが標準になります。4回目にサービスがないと、減ったと受け取られます。
常連の話に他の客を巻き込む
本人たちは盛り上がっていますが、聞かされている側は居心地が悪くなります。
口コミを直接お願いしすぎる
会計のたびに頼むと、来店そのものが気まずくなります。タイミングの取り方はGoogle口コミを増やす方法にまとめました。
よくある質問
Q. 人見知りで話しかけるのが苦手です
①②③はどれも1文で終わります。会話ではなく、決まった一言を用意しておくと考えてください。毎回同じ文でかまいません。
Q. スタッフにどう共有すればいいですか
8つ全部は共有しないでください。②だけをレジに貼るのが現実的です。1つに絞ったほうが実行されます。
Q. 効果はいつ分かりますか
最低3ヶ月です。来店周期を2〜3周する時間が必要になります。測り方は飲食店のリピーター率の平均で解説しています。
Q. 接客より料理を良くするべきでは
料理が理由で選ばれているなら、そのままで問題ありません。ただし料理の改善は数ヶ月かかり、接客は今日から変えられます。先に動かせるほうから動かすのが順番です。
まとめ
2回目が来ない理由は、料理より思い出すきっかけがないことです。そして期待を超えた人の再来店意向は、期待以下だった人の約3倍あります。
1回目は注文を1つ覚えて、次の話をする。2回目は前回と同じ水準を出す。常連にはいつもどおりでいる。これだけです。
費用は一切かかりません。かかるのは、覚えておこうと決めることだけです。
EASY COUPONは、レジ横のQRコードを読み取るだけで、その場で割引が表示されます。②の「次の話をする」を、言葉だけでなく形にして渡せます。
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