リピーターを増やす接客8選|費用をかけずに今日から変えられること

リピーターを増やす方法を調べると、クーポンやアプリの話が出てきます。ただ、個人店でいちばん効くのは、費用のかからない接客のほうです。

この記事では、会計や提供の場面で今日から変えられる言動を8つ挙げます。どれも道具も費用も要りません。仕組みの話は別記事に分けてあります。

2回目が来ない理由は、料理ではない

初めて来た店に満足しても、多くの人は戻ってきません。理由は味ではなく、その店を思い出すきっかけがないことです。

参考になる調査があります。初めて利用した飲食店について、事前の期待を超えて満足した人の再来店意向は37.5%。一方、期待ほどではなかった人は12.9%でした。

差は約3倍です。逆に言えば、「悪くなかった」では次がありません。そして期待を超えるのは、料理より接客のほうが簡単です。料理は再現に時間がかかりますが、一言はその日から変えられます。

出典:リクルート「初めて利用する飲食店への期待と満足度・リピート意向」(2024年2〜4月・首都圏/関西圏/東海圏)

2回目につなげる接客(1回目のお客様へ)

① 注文を1つだけ覚えておく

名前も顔も覚えなくてかまいません。「何を頼んだか」だけを1組ぶん覚えてください。

次に来たときに「前回と同じでいいですか」と聞けます。これだけで、お客様の側には認識されているという事実が残ります。

② 帰り際に「次」の話をする

「ありがとうございました」で終わる会計を、1文だけ長くします。「来週から冬のメニューが始まります」で足ります。

重要なのは、期限と具体性です。「またお越しください」には、来る理由も時期も入っていません。

③ 聞かれていないことを1つ答える

料理を出すときに、聞かれる前に一言足します。「この豆は◯◯産です」「そのままでも、途中で出汁をかけても」。

情報そのものより、この店には話せる人がいると伝わることが効きます。

会計の最後の一言に、もう1つ渡せるものがあると変わります。

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3回目につなげる接客(2回目のお客様へ)

④ 2回目は「同じ」を出す

2回目のお客様に、特別なサービスは要りません。前回と同じ水準を出すことのほうが大事です。

ここで違う体験になると、お客様は「前回はたまたま良かっただけか」と判断します。2回目に必要なのは驚きではなく、再現です。

⑤ 距離を詰めすぎない

2回目で名前を呼んだり、身の上を聞いたりすると引かれます。とくに1人客と、静かに過ごしたい客層では逆効果です。

目安は、お客様から話しかけられた分だけ返す。こちらから一段深く踏み込まないことです。

⑥ 空いている時間に話す

会話は、忙しい時間ではなく店が空いている時間にしてください。混雑時に常連と話し込んでいる店には、新規客が入れません。

常連になってからの接客

⑦ 変化に触れる

「髪切りました?」ではなく、「今日は早いですね」くらいの軽さです。外見より行動のほうが踏み込みすぎません。

常連が離れる理由の大半は不満ではなく、生活の変化です。こちらから追いかける必要はありません。来たときに、いつもどおりでいることのほうが効きます。

⑧ 特別扱いを見せない

常連にだけサービスすること自体は問題ありませんが、他の席から見えないようにしてください。

見えた瞬間に、初めて来た人は「自分は後回しにされる店だ」と受け取ります。常連が増えるほど、新規が入りにくくなる店はこれが原因です。

来店回数ごとの早見表

回数お客様の状態やることやりがちな失敗
1回目まだ比較している注文を覚える/次の話をする距離を詰めすぎる
2回目悪くなかったと感じている前回と同じ水準を出す2回目だけ特別扱いする
3回目〜選択肢に入った覚えていると伝える慣れて案内が雑になる
常連習慣になっているいつもどおりでいる他の席から見える特別扱い

間隔が空いたお客様については、追いかけないでください。忘れられているだけのことが多いので、思い出す手がかりが残っていれば戻ってきます。

やってはいけない接客

毎回サービスする

3回続けると、それが標準になります。4回目にサービスがないと、減ったと受け取られます。

常連の話に他の客を巻き込む

本人たちは盛り上がっていますが、聞かされている側は居心地が悪くなります。

口コミを直接お願いしすぎる

会計のたびに頼むと、来店そのものが気まずくなります。タイミングの取り方はGoogle口コミを増やす方法にまとめました。

よくある質問

Q. 人見知りで話しかけるのが苦手です

①②③はどれも1文で終わります。会話ではなく、決まった一言を用意しておくと考えてください。毎回同じ文でかまいません。

Q. スタッフにどう共有すればいいですか

8つ全部は共有しないでください。②だけをレジに貼るのが現実的です。1つに絞ったほうが実行されます。

Q. 効果はいつ分かりますか

最低3ヶ月です。来店周期を2〜3周する時間が必要になります。測り方は飲食店のリピーター率の平均で解説しています。

Q. 接客より料理を良くするべきでは

料理が理由で選ばれているなら、そのままで問題ありません。ただし料理の改善は数ヶ月かかり、接客は今日から変えられます。先に動かせるほうから動かすのが順番です。

まとめ

2回目が来ない理由は、料理より思い出すきっかけがないことです。そして期待を超えた人の再来店意向は、期待以下だった人の約3倍あります。

1回目は注文を1つ覚えて、次の話をする。2回目は前回と同じ水準を出す。常連にはいつもどおりでいる。これだけです。

費用は一切かかりません。かかるのは、覚えておこうと決めることだけです。

EASY COUPONは、レジ横のQRコードを読み取るだけで、その場で割引が表示されます。②の「次の話をする」を、言葉だけでなく形にして渡せます。

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