飲食店の集客イベントアイデア10選|個人店が1人でも回せる企画

集客イベントというと、周年祭やコラボのような大きな企画を想像しがちです。でも個人店で実際に続くのは、準備が1時間で終わるものだけです。
この記事では、1人で回している店でも当日まわせる企画を10個挙げます。あわせて、やってはいけない企画の型も示します。
個人店のイベントが失敗する理由
企画の中身ではなく、ほぼ全部が当日の運用で崩れます。
| 失敗の形 | 起きること |
|---|---|
| 準備に3日かかる | 2回目をやらなくなる |
| 当日スタッフが説明に追われる | 通常営業が回らない |
| 告知が必要 | 告知した分だけ期待値が上がり、外したときの落差が大きい |
| 効果が測れない | やめても痛みがないので、自然消滅する |
つまり、企画を選ぶ基準はこうなります。準備1時間以内、説明1行、告知なしでも成立、結果が数えられる。以下の10個はこれを満たすものだけです。
準備が当日でも間に合う企画
① 雨の日サービス
雨予報の日だけ、来店者に小さな特典を出します。告知が要りません。雨は誰にとっても不意なので、その場で伝えるほうが効きます。
雨の日は客数が読めるほど落ちるので、もともと空いている枠を埋める企画になります。原資は空席です。
② 半端な記念日
誕生日は競合が多すぎます。狙うのは入社記念日、引っ越し記念、ペットの誕生日のような、誰も祝わない日です。
「なんでもいいので今日が記念日の方」で成立します。証明は求めません。疑い始めると企画が死にます。
③ 常連限定の先出し
新メニューを、常連だけに1週間早く出します。費用はゼロで、「自分は少し内側にいる」という感覚だけを渡す企画です。
常連の線引きの決め方は常連客の定義と来店頻度にまとめました。
企画のたびに印刷して、スタッフに説明していませんか。
レジ横のQRコードなら、準備も説明も要りません。読み取るたびに割引額が変わるので、企画を考え直す必要もなくなります。
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月1回のペースで回す企画
④ 月替わりの運試しデー
毎月決まった日(5日、15日など)だけ、会計時に何かが起きる日にします。日付を固定すると、告知しなくても常連が覚えます。
「毎月15日はうちの日」という認識が作れれば、その月1日だけ客数が読めるようになります。
⑤ 閉店前1時間の時間帯企画
いちばん空く時間に限定します。混雑時に企画を当てると、ただ忙しくなるだけで利益が増えません。
空席は原価ゼロの在庫です。ここを埋める企画は、ほぼ損をしません。
⑥ 食材が余った日の限定メニュー
仕入れすぎた日に、その食材で1品だけ出します。廃棄が売上に変わるので、実質的にはコスト削減の企画です。
「今日だけ」は、作ろうとすると難しいのに、仕入れの都合なら自然に生まれます。
⑦ 持ち寄り・交換の日
本、レコード、ボードゲーム。お客様が何かを持ってくる企画は、店側の準備がほぼゼロで、滞在時間と会話が伸びます。
カフェやバーのように滞在が長い業態と相性が良い企画です。
仕込みに1週間かかるが、効果が長い企画
⑧ 常連の投票でメニューを決める
候補を3つ出して、レジ横で投票してもらいます。選んだ人は、そのメニューを食べに来ます。参加が来店理由に変わる構造です。
4つ以上並べると選べなくなります。3つまでにしてください。
⑨ 近所の店と合同でやる
パン屋とカフェ、花屋と居酒屋。客層が重なっていて競合しない相手を1軒見つけて、お互いの店で相手のカードを置くだけでも成立します。
費用はゼロで、相手の常連というまだ会ったことのない層に届きます。
⑩ 年に1度だけの大きい企画
周年祭のような企画は、年1回なら成立します。準備に時間をかけられるからです。月1でやろうとするから続かないだけです。
10個の比較
| 企画 | 準備 | 告知 | 向いている店 | |
|---|---|---|---|---|
| ① | 雨の日サービス | なし | 不要 | 天候に左右される立地 |
| ② | 半端な記念日 | なし | 不要 | どの業態でも |
| ③ | 常連限定の先出し | なし | 不要 | 常連比率が高い店 |
| ④ | 月替わりの運試しデー | 30分 | 初回のみ | 会計時に一言添えられる店 |
| ⑤ | 閉店前1時間 | 30分 | 不要 | 夜に空きがある店 |
| ⑥ | 余った食材の限定メニュー | なし | 不要 | 仕入れの波がある店 |
| ⑦ | 持ち寄り・交換 | 1時間 | あり | 滞在が長い業態 |
| ⑧ | メニュー投票 | 1週間 | あり | 常連が20人以上いる店 |
| ⑨ | 近所の店と合同 | 1週間 | あり | 商店街・近隣に個人店がある |
| ⑩ | 年1回の大型企画 | 1ヶ月 | あり | 年1回だけやる前提なら全店 |
①〜③は今日から始められます。迷ったらここからにしてください。
やってはいけない企画の型
大幅値引きで客数を取る
半額デーは客数が増えますが、その日に来た人は半額の日にしか来ません。常連の来店日をずらしただけで終わることもあります。
当日に説明が必要な企画
ルールが複雑だと、忙しい日に飛ばされます。「今日は◯◯の日です」で伝わらない企画はやめてください。
抽選で高額商品を出す
盛り上がりますが、当たらなかった人の印象が悪くなります。全員が何かを受け取れる形のほうが、再来店にはつながります。
効果を測らない
その日の客数と客単価を書き留めるだけで十分です。数字が残らない企画は、やめても気づけません。
よくある質問
Q. イベントは月に何回やるべきですか
月1回で十分です。多すぎると特別感がなくなり、通常営業のほうが軽んじられます。
Q. SNSで告知しないと効果がありませんか
①〜③と⑤⑥は告知不要です。告知が前提の企画だけを選ぶと、SNSが止まった時点で企画も止まります。
Q. 予算はどのくらい見ておけばいいですか
①〜⑥は原資が空席か余剰食材なので、追加の現金支出はほぼありません。⑦以降で数千円です。
Q. 効果はどう判断しますか
その日の客数だけでなく、翌月の再来店を見てください。イベント当日だけ増えて終わるなら、企画としては失敗です。
まとめ
個人店のイベントは、企画の中身ではなく当日の運用で決まります。選ぶ基準は4つです。
- 準備が1時間以内
- 説明が1行で済む
- 告知なしでも成立する
- 結果が数えられる
この4つを満たすのが①〜⑥です。原資は空席と余剰食材なので、現金の持ち出しがほとんどありません。
そして効果を見るのは当日ではなく翌月です。イベントの目的は、その日の売上ではなく次の来店だからです。
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